21Jun

先日、最年長棋士のひふみんこと加藤一二三九段が引退をされました。最初テレビに出てこられたときは、強烈なキャラでしたのでなんだ~この人は?と思ったのですが、調べてみると意外な一面がいっぱい。
先日、「第30期竜王戦」6組の対局で高野智史四段(23)に敗れ引退となりましたが、なんと現役の期間は62年10カ月という長さ!現在77歳ですが、現役引退後にも、仕事のオファーが殺到しているようなことを言っているひふみん、見た目にはどこかのゆるキャラっぽいんですが実は将棋界では凄い人なんです。
楽屋で
カマンベールチャージ終了(o^^o) pic.twitter.com/LY2IBTebtq— 加藤一二三@皆様に感謝申し上げます (@hifumikato) 2017年6月18日
加藤一二三九段のプロフィール
生年月日:1940年1月1日
出身地:福岡県嘉穂郡稲築村(現・嘉麻市)
師匠:剱持松二九段
「1分将棋の神様」
「神武以来(じんむこのかた)の天才」
京都府立木津高等学校卒業後、早稲田大学に進学するも中退。14歳7か月で当時史上初の中学生棋士となります。くしくも最近話題となっているスーパー中学生の藤井聡太くんが14歳2か月で棋士となり、最年少記録は破られてしまいましたが、実は、ひふみんが作った最年少記録が62年間ずっと守っていたんですね・・・。
ま・・・同じ14歳ですから、同じ天才肌の棋士ですね。
また、見た目と違うと言っちゃおこられそうですが、カソリック教徒で洗礼名は「パウロ」さん。
聖シルベストロ教皇騎士団勲章受章
紫綬褒章受章
実は勲章ももらってるんですね・・・。
ひふみんは、これまでいろんな記録を残してきました。
「最高齢勝利」「最高齢対局」「現役勤続年数」「通算対局数」「通算敗戦数」などこれまで歴代1位です。
かの岡本太郎さんは「芸術はバクハツだー!」と言われましたが、ひふみんの持論は「将棋は芸術」なんだそうで、「モーツァルトの曲のように、将棋もしっかりした解説があれば感動を与えられる」とのこと・・・。
ここまで記録を残した天才だからこそ説得力がありますね。将棋は羽生さんが出てくるまで割と地味な雰囲気でしたが、藤井くんのフィーバーなどでにわかにメジャーになってきました。
しかし、そのもっと前からひふみんは戦っていたんですね・・・。
いや~見た目によらず(失礼)実に男らしいカッコいい生き方をされてこられたんです。
加藤一二三九段の引退理由はなぜ?
中学の頃から対局をしてきたひふみんにとっては、将棋が人生。きっと生き続ける限り棋士として現役で頑張りたかったのではないでしょうか?77歳まで現役ということでもすごいことですが、ここまできていったいなぜ引退ということになったのでしょう。
それは、厳しいプロのルールがありました。
将棋のクラス分けは、名人、A級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組と順番があります。ちなみに、有名な羽生さんはA級です。
ひふみんは、C級2組でしたが、クラスの中では下位の棋士には「降級点」すなわち、ペナルティみたいなものがついていきます。その「降級点」を一定もらうとさらに下のクラスに落ちるということになります。
しかも下のクラスでは、定年が60歳と決まっており、ひふみんが第30期竜王戦で負けると下のクラスに落ちてしまい、60歳の定年規定にかかることから引退を余儀なくされるということになりました。
ひふみんはなぜ歯を入れないの?
ひふみんは、前歯がありませんね~テレビにご出演されているとき気になると思っていたら、「あさイチ」という番組で語っておられました。
昔は歯を入れていたそうですが、入れている時には頭の働きが止まったそうで、花を見ても美しいと思えないし、感動できなくなったので取れたのを幸いとそのまんまにしているそうです。
このことは、あるバイオリニストも同じことを言っていたそうですので、なにか共通点があるのかもしれません。
ひふみん伝説は数多くありますが、対局中の1分間にみかん3個食べたり、トマトジュース5杯飲んだりすることがあるんだとか・・・。
好きなものを数多くたべることがポリシーらしいですし、さすが将棋のレジェンドと言われるだけありますね。
引退をしてからますます活躍が期待されるひふみん。第二の人生はまた面白い話題を振りまいてくれそうですねー!